2018/10/30コラム
外国人労働者の皆さんと共に働く、暮らす
東京の議員宿舎近くにあるコンビニに行くことがあるのですが、その店には外国人の店員さんが多く働いています。同じように、皆さんの身近にも外国人労働者がおられるのではないでしょうか。日本で働く外国人労働者の数は、大学教授や研究者などの高度人材、技能実習生や語学学校に通う学生のアルバイト等、すでに約128万人に上ります。10月24日から臨時国会が召集されましたが、法務省は人手不足となっている業種において人材を確保するため、今国会で外国人労働者の新たな受け入れ制度に関する法案の提出を予定しています。
導入される新制度の詳細は現時点では示されていませんが、政府は来年4月を目標に、産業機械製造業・自動車整備業など14業種での導入を検討しているようです。制度の概要は、一定程度の日本語能力があり、必要な技能・知識を有する即戦力となる外国人労働者を「特定技能1号」、さらに高い専門性や熟練技能を有する外国人労働者を「特定技能2号」とし、受け入れていくとしています。制度が新設されれば、特定技能1号については家族帯同ができませんが最大5年間日本で働くことができます。特定技能2号は家族帯同も可能となり、在留資格が更新されれば期限なく日本で働くことができます。
今後、国会で新たな外国人労働者の受け入れ制度の議論が行われることになりますが、人手不足への対応が求められる中であっても丁寧な議論が必要です。例えば、日本で働いている労働者の処遇への影響、年金や医療制度など社会保障制度の適用をどのようにするか、文化や習慣の違う日本で暮らすための日本語教育や生活の支援、帯同する家族の支援や子供たちの教育、さらには、失業した場合の対応・支援等々、幅広い論点があると思います。こうした受け入れ体制をしっかり整えていかないと、外国人労働者やその家族と日本人との間に不信感を生じさせ、お互いが安心して暮らしていくことができない社会となってしまいます。
私たち日本人も海外の方を受け入れる寛容さをしっかりと持ち、外国人労働者とその家族の皆さんに、日本で働いて良かった、暮らして良かったと思ってもらえる社会にしていかなければなりません。今国会を通じ、議論を深めていきたいと思います。
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