(写真:第196回通常国会が開会し、連日会議の日々を送る)

「浜口さん、野党だと政策を実現することは、できないですよね」と言われることが多々ある。しかしながら、野党であっても、みんなでチカラを合わせて取り組んでいくことで、私たちが望む政策をたとえ一部であっても実現し、前進させることはできると実感している。

直近での具体的事例としては、自動車総連が長年取り組んできた政策課題の一つである「自動車安全特別会計への繰り戻し(*)の、一部実施(23.2億円)」が挙げられる。自動車安全特別会計における積立金や運用益は、自動車事故による被害者救済事業を行う重要な資金となっているが、今から24年前に国の財政逼迫を受けて、一般会計に貸し出された。その後、過去4回返済が延長され、特に平成16年以降は1円も返済されない状態が続いており、現在も約6200億円が未返還となっていた。一方、特別会計では、一般会計からの返済がない中で、積立金減少等により、被害者やご家族の皆さんからは、将来にわたる被害者救済事業が安定して継続できるのかという不安も相当高まっていた。こうした中、返済期限である平成30年度を迎えるにあたり、政府に対して返済を強く求めてきた。具体的な取り組みとしては、自動車総連や被害者家族の皆さんを中心とする関係者による政府への要請、国会での組織内議員を中心とする委員会質問や関係省庁への働きかけ、組織内地方議員による議会での意見書等の採択、新聞等への情報提供による世論喚起等、まさに関係する『みんなのチカラ』を結集した活動だったと思います。

こうした取り組みがあったからこそ、15年ぶりに自動車ユーザーが支払った自賠責保険料の繰り戻しにつながり、安定した被害者救済事業の継続と被害者とご家族の将来にわたる安心感確保にも寄与できたのだと思います。たとえ野党の立場であっても、みんなの“チカラ”を合わせれば、政策は一歩でも、半歩でも前進させることができる!この思いを持って、今後も自動車関係諸税のユーザー負担軽減など、様々な政策実現に向けて、みんなで一致団結して取り組んでいきましょう!!

*自動車安全特別会計の原資は、税金ではなく、自動車ユーザーが納めた自賠責保険料