写真:韓国大統領候補に名前が挙がっている安哲秀(アン・チョルス)議員と。韓国にて(2月20日)写真:韓国大統領候補に名前が挙がっている安哲秀(アン・チョルス)議員と。韓国にて(2月20日)

3月10日、日本の隣国である韓国で現職の朴大統領が罷免されました。韓国の歴史上初めてのことです。その韓国に、2月19日(日)~21日(火)に民進党前代表の岡田克也衆議院議員と訪問しました。

その頃の日本と韓国は、釜山の日本総領事館前に少女像が設置されたことを受けて、駐韓大使が日本に一時帰国しているという日韓関係が不安定な中での訪問でした。また、ソウル市内では毎週土曜日に大統領の罷免を求める市民集会が行われており、その会場となる広場には集会用と思われるテントが常設されていました。韓国社会の『現実』を垣間見た気持ちになりました。

今回の訪問の目的は、韓国の与野党の主要な国会議員や専門家等と会って、日韓関係の重要性、慰安婦問題に関する2015年12月の日韓政府合意とその対応状況、大統領選の動向、北朝鮮問題など、日韓を取り巻く諸課題に対して意見交換することでした。岡田前代表の幅広い人脈で、多くの韓国の国家議員や専門家の皆さんと会うことができました。

今回の訪問を通じて、韓国の政治家も、日韓関係は非常に大切であると認識していると感じました。その一方で、慰安婦問題に関しては、国会議員の立場では日韓政府合意は守るべきとの受け止めはあるものの、韓国の国民感情として歴史的な課題に対する日本への反感は大変根深いものがあり、そうした国民世論も無視できない現実もあるとの話を伺い、非常に難しい政治課題であると再認識しました。また、改めて政治も現地現物、対話が大切であり、マスコミ報道だけでは、知ることができない、直接会って話さないと分からないことが多くあると実感しました。

今回は、岡田前代表に大変貴重な機会を与えていただきましたが、今後もこうした議員外交を通じて、海外の議員とも幅広い課題に対して本音で意見交換、情報交換できる関係を築いていけるよう、経験と努力を積み重ねていきたいと思います。(3月中旬記)